「悟りの境地」は現代社会で意味があるのか? 近畿大学でホリエモンが語ったことから学ぶ

堀江貴文 今を生きろ

堀江貴文 今を生きろ

先日、テレビの討論番組で、住職の小池龍之介さんとホリエモンこと堀江貴文さんが共演されていました。

 

ホリエモンといえば、なんだか強欲で、力強くて、弱肉強食という雰囲気がありますよね。

新自由主義の権化というような(笑)

堀江さんすみません(笑)

 

しかし、この討論番組を視聴した時「小池さんの意見とホリエモンの意見が似ている」と気づきました。

そして小池さん、ホリエモンともに、意見が合うと感じていらっしゃるようでした。

 

ブッダの思想とホリエモンの思想は通じる?

ホリエモンって「先のことを考えずに、今を生きる」ということを強調します。

そして、過去も振り返らない、と。

 

これってまさにブッダの教えの極意ですよね。

 

ブッダはまさに「過去や未来というものは、いまここには存在しないものだ。ここには”いま”しかないのだから、”いま”を一生懸命生きましょう」という考えがあります。

 

ブッダの毒矢のたとえ

ブッダはこれを「毒矢の教え(たとえ)」として教えています。

ブッダの毒矢のたとえ

どういったものかというと、たとえば、毒の矢で射られたとします。

すると、毒が全身に回りますよね。

そんなとき、その毒がどこから射られたのか、どうして射られたのか、なんのために射られたのか、一体だれにやられたのか、などといろいろなことをモヤモヤ考える前に、先に矢を抜いて治療しろよ、というものです。

 

余計なことをしていても、死が近づいてくるだけ。

「いま、やるべきことをやれよ」

これが毒矢のたとえです。

 

ですから、ブッダの教えや仏教というと、どうしてもスピリチュアルな何かとか、お経とか、お祈りとか、そういったものを想像しがちですが、ブッダはもっと即物的なんですよね。

 

過去や未来にとらわれずに、いまを一生懸命生きましょう。

それがブッダの教えなのかもしれません。

 

ホリエモンの思想が近畿大学で語られた

ですが、いまやそんなことを言ってくれる人っていますかね?

いたとしても、全く説得力のない人ばかりではないでしょうか。

私利私欲で生きたり、いい加減だったりして、本当に信頼できますか?

 

そんな中で、まあ、ホリエモンについては賛否が分かれるかもしれませんが、私自身はとても努力の人であり、誤解されている面も大きい人ではないかな、と思います。

発言が乱暴ではありますが、信念をもち、楽しく生きていらっしゃると思います。

 

ということで、今回はブッダとホリエモンの取り組みに共通点はあるのだろうかと点についてみていきたいと思います。

 

で、今回は、近畿大学の卒業式で、卒業生への激励のために訪れたホリエモンの映像をお届けしたいと思います。

ここには卒業生への熱い励ましの言葉と、夢を持って生きることの大切さを語っていらっしゃいます。

そしてそれらにはブッダの教えと酷似した言葉が語られているのです。

 

 

ホリエモン曰く「『普通』の道というものは実は無い」

堀江さんは言います。

  • 一つの会社で定年退職まで勤める
  • 家族を持ち、子供を持つ

そういった人は「おそらく皆さんのうちのごく一部」だと。

 

そういった道は、ごく一部のしか歩まない/歩めないのだと。

 

そうなんですよね。

「普通の生活・普通の幸せ」って憧れるんですけど、案外「普通」ってないんですよね。

私も含めて「普通の幸せ」を目指して生きているところがあるんですけど、その「普通の幸せ」を手にいれるって、非常に難しいと思うんですよね。

 

「普通」って、なかなか難しい。

 

私は30代の中盤ですが、まだ結婚していません。

これってもう普通を過ぎていますから、ちょっと焦りますよね^^;

これだけでも、もう「普通」というレールからは外れてしまっています。

 

私は男性ですが、女性だと焦ってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

また、堀江さんはおっしゃいます。

就職できて安泰だと思ったら大間違いです。みなさんが一生務め上げられると思っている会社はどこかで潰れたり、どこかの会社に吸収合併されたりすると思います。それを前提で生きていってください。

たしかにそうですよね。

家電メーカーは危機的な状況ですし、その他の会社もいつどうなるかわかりません。そもそも、リストラだってありますから。

大手の東証一部上場企業に就職できたからといって、それがどうしたの? という時代かもしれませんね。

 

大事なのは、企業に頼って生きるのではなく、自力を信じて生きることです。

 

ホリエモンがブッダの「無常」を語る

そしてまた、堀江さんはこうも言います。

これから人間関係も大きく変わってくることでしょう。家族制度も大きく変わっていくことでしょう。今の常識は10年後、20年後は全く通用しないようになっている可能性が非常に高いです。

そして、常識に縛られないことです。

今、皆さんが常識だと思っていることは、たとえば20年前には常識ではなかったことがたくさんある。常識とか道徳とか倫理とかこういったものは、5年、10年単位で簡単に書き換わります。そしてそのスピードというのは、グローバル化で加速していくことになると思います。

 

これらはすべて、ブッダのいう「無常」と同じことですよね。この世の中で変化しないものは一つとしてない。

すべてものは絶えず変化する。

姿形を変えないものはない。

 

けれども我々は、いまのこの幸せ、平和が永久に続くような錯覚を起こしている。

そして突然の別れ、突然の悲しみに、動揺してしまいます。

 

しかし、この世に、永久に同じまま続くような物事はないのです。

「常」なるものは「無」い。

ブッダが教えてくれたこの言葉を胸に秘めて生きていく必要があります。

 

そして堀江さんは続けます。

部下から裏切られたとか、信頼している人から裏切られてつらくないのですか? とか恨んでいないのですか? すごく聞かれることが多いです。

でも、僕は悪いことは忘れるようにしています。

過去を悔やんでもいいことは何一つ無いです。

 

これもまさにブッダの思想と同じですね。過去は悔やむな、今を生きることに集中しろ、というのがブッダの思想です。

 

これから道無き道を歩んでいかなければいけない、大変だ大変だ、と。年金はもらえるんでしょうか、とか、日本はどうなっていくんでしょうか、とか、私はとても不安ですという人たちがすごく多い。だけど、僕は老後のことなんて考えない。老後のことは老後になってから考えましょう。いくら準備してたって、50年後のことなんかわかりっこないですよ。いまから50年前に出た未来予想図とか、その当時に出たたとえばSF映画とかを見てみてください。笑っちゃうような描写がほとんどだと思います。

人間なんて、5年先の未来だって僕だって予測できないですよ。いまから10年前に、みんながスマートフォンを持って、歩きスマホとかしながら、ツイッターとかラインとかやってる未来、想像できましたか?

だから、未来のことなんか考えることには意味がない。過去を悔やんでいる暇は皆さんにはないはずだ。

 

そして上記では未来について語っています。こちらもブッダと同じことを主張していますね。未来なんてない。だから未来を気にすることはない。未来を心配しても、意味がないということです。

さらに続けます。

 

未来には楽しいことしかないと思います。

それは、どうやったら楽しくできるか。それは今を一生懸命生きることです。

なぜ私が、色々なことにチャレンジをして、そして色んな失敗をしながら、そしてたくさんの人に裏切られながらも、こうやって楽しく生きられているのかっていうのは、今を生きているからです。今を集中して生きているからです。

きましたね。そうです。ここはまさにブッダが言わんとしていることです。冒頭でブッダの「毒矢のたとえ」をご紹介しましたが、まさに、ブッダが毒矢のたとえで言っていることと同じことです。

 

これから生きていく上で大事なことは、目先のことに集中することだと思います。長期計画なんて関係ないんですよ。まずそれをやってください。それをやらない限り、始まらない。何も始まらない。

「長期計画なんて関係無い」とまで言っています。

 

もと大手企業の社長でさえ、そこまで言い切れるのですから、本当に長期計画なんていらないわけです。

 

とにかくいま、一生懸命、楽しく生きる。それがすべてだと堀江さんはおっしゃるわけです。素晴らしいことですね。

 

そして最後には、次の言葉で結んでいます。私もこの言葉を肝に銘じて、生きていきたいと思います。

この動画をシェアしていただいた近畿大学、そして堀江さん、ありがとうございます。

 

そして、今、僕が言ったことを一つの言葉にまとめて、最後に皆さんへの贈る言葉にしたいと思います。

 

未来を恐れず、過去に執着せず、今を生きろ。